第9章 狂気の報復 原案者:変態バカ様、甚兵衛様
突如現れた拷問人ニアによって破壊された左手。その甲を貫く五寸釘は半分以上を机の中まで深々と打ち込まれており、歪んだ
手の下から流れ出た血が机の上に赤い水溜りを作っていた。キャリーの体は死んだようにピクリとも動かない。
ただ机の上に乗せた豊満な乳房がかすかに上下することで、まだ息のあることがかろうじて確認できた。
連日の拷問による極限の苦痛と緊張と疲労がキャリーの意識を深い淵の底に沈めてしまっていたのだ。
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突然、左手に新たな激痛が走り、キャリーは反射的にうっ!と身を起した。
続いて、グイグイグイ・・・と無理やり釘が引き抜かれ、ああぁぁあぁ・・・・と小さく声を上げた。
そっと目を開けると、そこには昨夜の惨劇の主ニア・ピンが淡い間接照明を背にして立っていた。
キャリーの顔にサァーーッと恐怖の色が舞い戻る。
そんなキャリーに対し、ニアは無言で人差し指を口に当てた。 (声を出すなということ?!)
そしてニアの次の言葉はキャリーにとって予想だにできないものだった。
「ゆるして!キャリー・フェアウェイ。」 ニアの顔には昨夜の残忍な鬼畜の面影は微塵もなく、今は許しを請う懺悔の念で満面が覆
われていた。
「ど、どういうこと?!新種の尋問?!どんなに手を変えても、私は口を割らないわ!」 キャリーは半身をとっさに起して身構えた。
ニアはキャリーの警戒を解くようにそっと両手の戒めを解き、さらに左手の傷口を覆いながらハンカチで優しく縛った。
キャリーにはまだ理解できなかった。
「キャリー。信じてもらえないかも知れないけど、私はあなたの味方よ。たしかに昔は少々荒っぽいこともしたけど、今は市警本部に潜入
しているHCP捜査官。ボギー統括からあなたを救出する命を受け、グラス・バンカー長官に私を組織に送り込むようしむけたの。」
「あなたが・・・HCPのアンダーカバー?」 キャリーの表情がほんのわずかゆるんだ。
「長官のやつ、まんまと誘導に乗って、アルバトロスに私を派遣したわ。昨夜のことよ。ボギー統括の追跡班は遠巻きに私が組織の
人間と落ち合う現場を監視していた。でも組織のやつらは用意周到で、途中何度も車を乗り換え、恐らく尾行を完全に撒いたに違い
ない。しかも発信装置を埋め込んだ私のアタッシュケースを鉛のトランクにしまい込んだので、通信も遮断されてしまった。」
ここまで一気に説明したニアを制し、キャリーが口を開いた。
「待って!ということはボギー統括は無事ってこと?!」
「そうよ、やつらの前のアジトを強襲した際、間一髪難を逃れたって聞いてるわ。」
「そうだったの・・・・よかった・・・・・」 キャリーは自分のことをおいて、ボギーの無事にホッと安堵のため息をついた。
「喜ぶのは早いわ。この地下室も車のトランク同様電波を遮断する壁に囲まれていて、HCPは完全に私の行方を見失っているはず。」
「つまり、いくら待ってもここに助けは来ないってことね。」 キャリーが説明を足した。
「キャリー・・・・」 ニアがあらたまったように神妙な顔つきで語りかける。 「昨夜、やつらの手前、疑われないようにあなたを拷問した
ことを許して。あの場はああするしかなかった・・・・・・」
「仕方ないわ。敵を欺くにはまず味方から。でも、ちょっとやりすぎよ、ニア。」 キャリーは怒った顔を見せたが口元は笑っていた。
「たしかにそう思うかもしれないけど・・・・あなたの指の骨は折れてないわ。関節をはすしただけ。それに釘も有頭骨と三角骨の間、
つまり手の骨のすきまを貫いたから骨はほとんど破壊されていないはずよ。ダメージを可能な限り最小限に抑え、いざという時
あなたが銃を使えるよう左手だけに責めを集中させたの。辛かったでしょうが、あなたなら耐えられると信じてたわ。」
それを聞いてキャリーは安心する反面、ニアの恐るべきテクニックにゾッとした。あの極限状態での究極の判断と冷静な行動を。
「こうなった以上、私があなたをここから連れ出すわ。どんな手を使ってもあなたを救い出せ。それが私に与えられた任務よ。
さあ、私の肩に掴まって!」
キャリーは言われるままニアの肩に手をかけた。ニアがゆっくりと立ち上がる。
その時、バシャッ!!と目も眩むようなスポットライトが二人に浴びせられた。
「ハハハハハハハハ!そんなことじゃないかと疑ってたんだよ。迫真の演技を見せてくれたけど、やっぱり尻尾を現したね!」
振り向くとそこにはブラッシーとその手下どもがスポットライトを背に居並んでいた。
ドシュッ!鈍い音がして、同時にニアがガクッとひざをつく。見ると左足から血が滴っている。撃たれたらしい。
「ニア・ピン!よくもアルバトロスを騙してくれたね。薄汚いHCPのイヌめ、思い知るがいいわ!」
うぐぐぐぐ・・・・・あ、あああぁぁぁぁぁぁあぁぁぁあぁーーーーーーっ!!
ニアの口から搾り出すような苦痛の呻き声が断続的に発せられている。
再び体を縛り上げられたキャリーは、目の前で繰り広げられるニアに対する凄まじい報復をただ黙って見つめることしかできなかった。
「土」の字型の木製の磔台に両手両足を最大に伸ばして拘束されたニアの顔は、苦痛に歪みながらも今はあの冷酷な拷問者では
なく、悪を憎み正義を貫くHCP捜査官の凛とした顔以外のなにものでもなかった。
ブラッシーは手首を縛られたニアの両腕を左右からじわじわと引き伸ばすようクリークら手下どもに指示を与えていたのだ。
電気仕掛けの巨大なローラーの回転で巻き上げられたロープは、既にニアの両手をピンピンに限界まで引き伸ばしている。
クリークが「これ以上やると・・・」という顔つきでブラッシーの顔をチラッと見る。
これに気づいたブラッシーは構わず小さく頷く。
ローラーは止まることなく回転を続ける。
グキッ! ブチッ! バキッ!!
ギャアァァァアァアァァアアアァァァァアァァーーーーーッ!!!
鈍い音とともにニアの絶叫がキャリーの耳に突き刺さった。
両手もろともに脱臼し、それと同時に腱が断ち切られたようだ。
や、やめろーーーーーーっ!!! キャリーは思わず身を乗り出して叫んだ。
「おやおや、忘れちまったのかい? この女は昨夜あんたをさんざん痛めつけた相手だよ。」 ブラッシーがキャリーを冷やかす。
「お願い!この人は関係ないわ!第一ハザードの情報も持ってない!だから、もうやめて!!」 キャリーが必死に哀願する。
「ならばあんたが白状するかい?そうすればこいつは助けてやるよ。さあ、どうする?」
「う・・・・・・・畜生!なんて卑怯な・・・・・・」 キャリーはブラッシーの残忍な取り引きに絶句した。
その時、苦痛に身を震わせながらニアが叫んだ。
「キャリー!!だめよ!絶対に口を割っては!! 私だってHCP捜査官、覚悟はできてるわ!だからこんなやつらに屈しちゃダメ!」
「ニ、ニア・・・・・」 キャリーはどうすることもできない悔しさに体を震わせた。
「この女のアタッシュケースを持っといで。面白そうな道具がいろいろ入ってるみたいだから。」 ブラッシーが命じる。
スプーンがすぐさまアタッシュケースを持ってくると、ブラッシーは昨夜ニアが使った五寸釘とハンマーを取り出した。
「あんたを見てて、私もこれをやってみたくなったよ。」
ブラッシーは真一文字に伸びきったニアの左の手のひらに釘の先を突き立てるとハンマーを高々と掲げた。
釘先から逃れようとしても、骨を外され腱を切られた腕はニアの意思ではどうにも動かない。
ニアの顔に恐怖が走る。
ドスン!
グワァアァアァッ!!!あぁうぅぅぅぅ・・・・・・・・・・・・
容赦なく振り下ろされたハンマーは猛スピードで釘の頭を打ちつけた。
鮮血が飛び散り、ニアの手のひらを釘が深々と刺し貫く。
「どんどんいくよ!」 ブラッシーはそう言うと、次々に釘を取り出しては一定の間隔をとってニアの腕に釘を打ち込んでいった。
ダンダンダン!! ギャギャアァアッァッ!! ダンダンダン! うぉぉおおぉぉぉっ!!
腕に打つ場所がなくなると今度は足の甲から脛にかけて釘を打ち込んでいく。
絶叫を上げて悶え苦しむニアをよそに、一心不乱にハンマーを振るい続けるブラッシーの姿には、さすがの手下どもも呆然とした。
「おや、まだ2本釘が残ってるね。おい、踏み台を持っといで。そう、そいつをこの女の胸の下に置くんだよ。」
手下が指示通り部屋の隅にあった木製の踏み台を運んできて、ニアの豊満な乳房を乗せるようにセットする。
ブラッシーの手がニアのドレスの前を引き裂く。さらに台上に置かれた右の乳首の上に釘先を押し当てる。
ニアの顔が恐怖にひきつる。しかしその目には哀願の色はなく、むしろブラッシーへの怒りで満ち溢れていた。
ニアは鋭い眼差しでブラッシーを睨みつけると、覚悟を決めたように目を閉じた。
ドスン! 無情にもハンマーが振り下ろされ、釘が乳首を刺し貫いた。
アギャァアアァァァアアァァアアァァァァァーーーー!!!
ニアの絶叫を楽しむようにブラッシーは最後の1本を反対の左の乳首にも打ち込んだ。
ケースの中の釘をすべて使い切った時、台に文字通り釘づけにされたニアの体は流血で真っ赤に染まっていた。
ああぁぁぁ・・・・うぅぅうぅぅぅ・・・あぁぁぁぁ・・・・・・・・・
想像を絶する激痛に意識を失うことすらできず、ただ喘ぎながら全身をピクピクと小刻みに痙攣させるニア。
「どうだい?仲間を助けたいと思わないのかい?薄情だね。さっさと吐いちまえば、すぐこいつは解放してやるってのに。」
「キャ、キャリー・・・・・・・だ・・・め・・・・だめよ・・・・・・ぜ、絶対・・・・に・・・・・・・」 ニアが苦しげに頭をもたげてキャリーに訴える。
「ニ、ニアーーーー!!!」 これまでのいかなる拷問より今の状況はキャリーを苦しめていた。
ブラッシーはニアの顎を掴みグイと自分の方に向かせて言った。 「あんたも運がないね。仲間に見放されるとは。ふふふ・・・」
ニアはそれを打ち消すようにブラッシーを睨み返す。
「いいわ。どっちみちあんたは情報源じゃないんだし、こうなったら我々を欺いた罰として極刑に処してやるわ。徹底的に苦しませながら。
それにもしかしたら、見るに見かねて、あちらのお友達が白状するかもしれないしね。ホホホホホホホ・・・・」
ブラッシーはアッシュケースから今度は金属製の小型の鋸を取り出してニアの乳房に当てながら言った。
どうなるニア! この続きは皆様次第!!
※この物語はすべてフィクションであり、登場人物および団体は実在しないものであります。